【家具製作】#9 収納棚をつくる|制作編

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広島・福山を拠点に各地でリノベーションデザインをしながら、
大家になることを目指しているフジイです。

本業では住宅や店舗のリノベーションを
デザインから作ることまで一貫して行なっています。

今年の春ごろ、親戚のご夫婦から
「中古住宅をフルリノベーションするから、相談乗ってくれない?」というお話から、
「全体の内装相談と造作家具の制作」をさせていただきました。

※全体の計画の記事はこちら
(URL)https://magazine-365.com/furniture-1/

相談いただいた内容は以下の6項目。

⒈ オーダーメイドの洗面台が欲しい
⒉ 手洗いカウンターが欲しい
⒊ 乾燥機の専用台が欲しい
⒋ 各所の収納を作って欲しい
⒌ 外壁を板張りしたいhttps://magazine-365.com/furniture-1/

今回は、その内『⒋ 各所の収納を作って欲しい』の制作編をお届けします。

では制作した内容をご覧ください。

計画のおさらい

ご依頼をいただいたのは、

・玄関収納
・パントリー収納
・サニタリー収納

この3ヶ所の収納のご相談。

詳細はこちら
https://magazine-365.com/furniture-8/

玄関収納
パントリー収納
サニタリー収納

木材カット

形を均一に棚板を切り出していきます。
この前段階で意識する部分は、「設計のときいかに歩留まりよく設計ができるか」ということ。

『歩留まり』とはいかにロスなく規格の決まった材料から必要な材料が取れるか、という意味です。

例えば、長さ1800mmの材料から900mmの棚は2枚取れますが、
同じ長さから1200mmの棚は1枚しか取れず600mmの中途半端な材料が残ります。

つまり“上手いこと設計しておこう”ということです。

小口テープを貼る

小口テープとは棚板の材料と同じ木材からできた、“突板”という薄い木材のシールのような物です。
これが必要なのは、棚板に使われた木材が『ランバー』という種類の材料だからです。

なぜかというと
板状の木材にはベニヤや突板、合板、ランバーコアなど様々な種類があり、
さらに表面が何の木材の化粧板を貼られているかで使用用途が分かれます。

その中でも厚みがあり表面が綺麗なランバーコアという種類を使ったため、
小口(木材の断面)部分を隠す必要があり、そこに使われるのが『小口テープ』という
アイテムになります。

塗装

①オイルフィニッシュ

棚板を塗装していきます。
まずは玄関収納用の“オーク材”の棚板。

他の家具と合わせて、『ワトコ/ナチュラル』でオイルで仕上げます。

上の写真も右が塗装前、左が塗装済みになります。
着色や塗膜というよりは、濡れ感を出し定着させるような塗装です。

②ワックス仕上げ

パントリー収納とサニタリー収納は“BRIWAX(ブライワックス)”で塗装。

BRIWAXは、天然素材の蜜蝋で作られた木部用のワックスです。
木材の着色・艶出し・保護を一度に行うことが可能で、木材本来の色や木目を生かした半透明の美しい塗膜を作ります。

使用したカラーは『ダークオーク』
塗り方の手順は、ぜひ下記のGALLUPさんの塗り方を参照してもらうと
綺麗に塗れます。

※GALLUPさんの塗装手順
https://www.rakuten.ne.jp/gold/gallup/iframe/briwax_howto_paint.html

設置

まずは壁面に棚を載せる金具、“棚柱”の取り付けから。

棚受けを設置した後に棚を乗せ、
裏側からビスで固定し落ちないようにすれば完成です。

棚と棚受けは一緒に取り外しができるので、
棚位置、棚の間の調整は簡単にできます。

これで完成です。

完成

玄関収納

家族4人分の靴やアイテムが、臨機応変にしまえる収納量たっぷりの玄関収納。

靴のサイズ、量、種類に応じて
棚の位置や高さを調整して使ってもらえます。

土間には三輪車や外遊び道具、キャリーバッグなどを
置けるスペースを確保。

パントリー収納

キッチン横のパントリールームに制作した可動棚。

そもそもパントリーとは、食料品や飲料などを保管・収納しておく場所のことです。
「納戸」や「収納庫」とも呼ばれますが、キッチン横になるため少量品や飲料に特化すると“パントリー”と呼ばれるようになります。

今回は4畳程度の部屋に、できる限りの収納量を持たせるため
向かい合った壁面全体に、床から天井までの可動棚を設置しました。

サニタリー収納
洗面台の奥が脱衣所

脱衣所に設置したサニタリー収納。

浴室周りで必要な、タオルや着替え、洗濯物などを
収納するスペースです。

今回の目的、フレキシブルな収納が完成しました。
その時その時に必要な収納スペースに臨機応変に変化させることができます。

長々とお読み頂きありがとうございました。
次回は、『外壁を板張り』についてです。


フジイ トモキ / 365 WORKS・代表
(@365_works )

「家をつくる、日々をつくる」を コンセプトに
住宅リノベーションを デザイン・セルフビルドしています。

主なお仕事
・住宅のリノベーション
・家具の製作
・DIYの相談、手助け

1990年生まれ、瀬戸内→大阪→東京→瀬戸内

▶︎Blog:Magazine 365
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お読みいただきありがとうございました。 
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