広島を拠点に各地でリノベーションデザインをしながら、
大家になることを目指しているフジイです。
本業では住宅や店舗のリノベーションを
デザインから作ることまで一貫して行なっています。
今年の春ごろ、親戚のご夫婦から
「中古住宅をフルリノベーションするから、相談乗ってくれない?」というお話から、
「全体の内装相談と造作家具の制作」をさせていただきました。
相談いただいた内容は以下の6項目。
⒈ オーダーメイドの洗面台が欲しい
⒉ 手洗いカウンターが欲しい
⒊ 乾燥機の専用台が欲しい
⒋ 各所の収納を作って欲しい
⒌ 外壁を板張りしたい
今回は、その内『⒈オーダーメイドの洗面台』の制作編をお届けします。
それでは制作した内容をご覧ください。
計画のおさらい
※前回の記事はこちら
(URL)https://magazine-365.com/furniture-2/
計画したプランはこちらの、多機能な洗面台兼カウンター。
ポイントは、
- 広くて深いシンク
- お化粧、作業ができるカウンター
こちらを制作していきます。
木材カット
パーツごとに材をカットをしていきます。
使用した材は、“ホワイトオークの突板ランバー”。
パーツを見失わないよう、番号を振りながらカット。
組み立て
今回は木材同士をダボ継ぎで繋いでいきます。
「ダボ継ぎ」は木片を木片と同じ径の穴に指すことで固定する接合方法です。
まず組み立て用にダボ穴を開けていきます。
今回は8mmのダボを使用するので、8mmの錐で穴を開けます。
板材の21mmの厚さをぶち抜かないように気をつけながら、板材の2/3程度の深さ穴を開けます。
開けた穴にボンドとダボを入れた後、反対側の板材を押し込みます。
隙間が出ないようしっかり固定し、ボンドが固まるのを待ちます。
ちなみにこんな細い木片(ダボ)で板材を固定できるのだろうか?と考えますが、
ダボがボンドの水分を吸うことで膨らみ、穴の中でギチギチになり固定されるという仕組みです。
天板もダボで継いでいきます。
200〜300mmの間隔でダボを仕込むので、ベースと天板とはかなりの数のダボになります。
なので全部がカポっとハマるととても気持ちがいい!
チェックのため大まかに仮組み。
仮で洗面ボウルと水栓も乗せます。
塗装
【 ベース 】オイルフィニッシュ
1工程目にベース全体の塗装をオイルフィニッシュで仕上げます。
使った塗料は「ワトコオイル / ナチュラル」。
ワトコオイルは木材の表面に塗膜を作らず内部の浸透して膜をつくるオイル仕上げの塗料です。
ツヤを作らず木目を残したまま、透明感のある濡れた深みのある風合いになります。
色名に“ナチュラル”とついてはいるものの透明のオイルのようで、
動画で見てもらうと分かる通り、塗った瞬間濡れたような色になりそのまま定着していきます。
【 表面 】ウレタン塗装
2工程目に、天板表面を防水仕様にするため、「ウレタン塗料」で塗装をします。
ベースの浸透するオイルフィニッシュと違い、表面に膜を作るウレタン塗装。
カウンターなど水が触れるとこでは、カビが発生しないように必須の工程です。
設置
ここまでは別の作業場で加工をしていたので、
この日から現地にて設置に入ります。
現場では別の職人さんが作業をしてるので、
気を遣いながらの作業になります。
まずベースの組み立て。
ここで本固定のため、ボンドを入れて圧着をします。
天板を乗せます。
洗面ボウルと水栓を取り付けます。
天板との接合部にコーキングを入れて、接着します。
少し緊張の瞬間。
完成
配管や照明・ミラーを取り付けて完成です。
“病院用シンク”は広くて深いので使い勝手がよく、
お子さんの汚れ物を洗ったり、家族横並びで使ったりすることができます。
カウンター右側が大きく開けているので、
メイクをしたり、洗濯物を畳んだり作業スペースとして使ってもらえます。
長々とお読み頂きありがとうございました。
次回は、同じ水廻りの『手洗いカウンター』についてです。
フジイ トモキ / 365 WORKS・代表
(@365_works )
「家をつくる、日々をつくる」を コンセプトに
住宅リノベーションを デザイン・セルフビルドしています。
主なお仕事
・住宅のリノベーション
・家具の製作
・DIYの相談、手助け
1990年生まれ、瀬戸内→大阪→東京→瀬戸内
▶︎Blog:Magazine 365
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お読みいただきありがとうございました。
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